極東のインデックス投資家―50年ビジョンー

運用期間50年を見据えた超長期投資の運用記

【丸ごと解剖】バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)

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現在保有しているバンガード社のETFで、全世界株式に投資する「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」いわゆるVTを分析してみます。(2019.8.12更新)

 

 

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の概要

上場取引所 NYSE Arca
ティッカー VT
設定日 2008年6月24日
ファンド純資産総額 175.72億米ドル (2019年3月31日)
経費率 0.09%
ベンチマーク  FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは

ベンチマークとしている指標である「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」とは・・・

• FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスは、全世界の大型、中型、小型株の市場パフォーマンスを測定します。
先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されます。
全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしています。

(出典:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)「ファクトシート(概況報告書)」 )

 

つまりVTへ投資する事により、地球規模で株式投資が可能になる代物です。

そしてVTの経費率は0.09%と破格です。

国内投信で同様の投資が可能となるeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬額は0.1296%ですから、更に低いコストになっています。

 

市場別保有配分

国別の保有配分はアメリカが過半数を占めています。ただし、これは世界の時価総額を反映した結果であり、意図して高くしている訳ではありません。

市場 構成割合
米国 54.6%
日本 7.7%
英国 5.4%
中国 3.3%
カナダ 3.0%
フランス 3.0%
ドイツ 2.5%
スイス 2.5%
オーストラリア 2.2%
韓国 1.5%

 

全世界の株式市場の半分以上がアメリカであるとは改めて驚きです。

一方で日本は7.7%しかありませんが、それでも世界2位です。中国ですら3.3%ですから、依然として日本市場は世界でも影響力があると言えます。

 

構成銘柄のトップ10

構成銘柄の上位10番は以下の企業で、いずれも世界に冠たる企業ですね。

銘柄 構成割合
Apple Inc. 1.8%
Microsoft Corp. 1.7%
Amazon.com Inc. 1.4%
Alphabet Inc. 1.4%
Facebook Inc. 0.8%
Berkshire Hathaway Inc. 0.8%
Johnson & Johnson 0.7%
Exxon Mobil Corp. 0.7%
JPMorgan Chase & Co. 0.7%
Nestle SA 0.6%

 

誰もが知る超有名企業ばかりですが、上位10銘柄でも全体の10.6%しかありません。8,000銘柄に分散投資することで1社当たりの構成割合はかなり小さいですね。

 

セクター別構成割合

今度はセクター別の構成割合を見てみます。

セクター 構成割合
金融 21.5%
テクノロジー 15.4%
資本財 13.8%
消費者サービス 11.3%
消費財 10.9%
ヘルスケア 10.8%
石油・ガス 6.0%
素材 4.5%
公益 3.2%
通信サービス 2.6%

 

セクターの構成割合トップは金融で、全体の1/5超を占めています。通信サービスが2.6%しかないというのは意外でした。

 

パフォーマンス/リターン

各種期間のリターンを見てみます。

期間 リターン
四半期 12.37%
年初来 12.37%
1年 2.05%
3年 10.92%
5年 6.65%
10年 12.27%
設定来 5.92%

*1

 

10年で12.27%と高いリターンです。ただ設定来だと5.92%ですので、想定リターンとしては概ね5~6%くらいを考えると良いでしょうか。

VTは全世界株式への分散投資ですので、このリターンが地球規模での株式リターン平均値となるでしょう。

 

過去11年間(設定来)の分配金利回り/配当金利回り

設定来の分配金履歴は下記の通り。

なお、2019年の分配金利回りが低いのは、2四半期分の配当金しか計算していないためです。

支払基準日 分配金合計 平均市場価格 分配金利回り
2009/12/29 0.66 43.41 1.52%
2010/12/27 0.92 47.35 1.94%
2011/12/23 1.02 43.33 2.35%
2012/12/24 1.14 48.52 2.35%
2013/12/24 1.22 54.44 2.24%
2014/12/24 1.46 60.59 2.42%
2015/12/23 1.41 58.93 2.40%
2016/12/22 1.46 58.94 2.47%
2017/12/20 1.56 69.21 2.26%
2018/12/26 1.66 71.68 2.31%
2019/06/18 0.83 73.60 1.13%

*2

分配金利回りは概ね2.3~2.4%で極めて安定的に推移しています。

全世界の株式へ投資していますので、この2.3~2.4%という分配金利回りが世界の平均値と考えられます。配当目的の投資(高配当株や優待)ではまず下回ることはないと思いますが、この値は最低レベルのベンチマークにはできそうです。

 

VTへの投資が意味するもの

VTを一言で表すと「ザ・平均値」です。

全世界の株式に対して98%のカバー率で8,000銘柄に投資する為、地球規模で投資した場合のキャピタルゲインインカムゲイン平均値になると思います。

インデックス投資で、市場別のこだわりがない投資家であれば、このVTに投資する事で全てが1本で済む代物です。

バンガード社といえば低コストですが、こちらのETFも例外ではありません。

*1:2019年3月31日時点。リターンは基準価額リターン

*2:所与のデータはバンガード社HPの公開情報。平均市場価格は、四半期の分配金基準日の株価を平均して算出。