前回の決算発表後から文字通り大暴落している7033 MSOL(マネジメントソリューションズ)ですが、23日付の取締役会で自社株買いが決議されました。
暴落後の考察と今後の投資方針について再度考えます。
決算発表から大暴落した株価
前回の決算発表以後(正確にはその数日前から)から株価が下落し、最高値から6割以上下落する大暴落の状況です。
決算翌日はストップ安となり、PER100倍の銘柄と言えどここまで落ちるかという状態になってしまいました。
自社株買いの実施
そんな中、23日引け後に自社株買いのリリースが出ています。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7033/tdnet/2146436/00.pdf
1.自己株式の取得を行う理由
株価水準、市場環境等を総合的に勘案し、機動的な自己株式取得を株主還元及び資本政策の一環として
実施するものであります。
2.取得に係る事項の内容
(1)取得する株式の種類 当社普通株式
(2)取得する株式の総数 150,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合約0.9%)
(3)株式の取得価額の総額 300,000,000円(上限)
(4)取得期間 2022年6月24日~2022年8月31日
(5)取得方法 東京証券取引所における市場買付
正直、自社株買いの規模としては大きくはないのですが、自社株買いの発表自体を私はプラスに捉えています。
前回決算時に株主優待の廃止もリリースしており、一部から株主優待廃止して自社株買いとは何だ、とお叱りの声もあるようですが、個人的には株主優待よりも良い株主還元方法であると捉えています。
MSOLはグロース銘柄であり、そもそもが株主優待で景品交換のような制度は不要と考えます。業績伸長をもって株価の向上に邁進してもらえればそれでいいと思います。
また、株主優待廃止による価格下落も要因としてあるかもしれませんが、こちらも優待目的で保有するような銘柄ではそもそもないと考えており、実際に優待廃止が与えた影響は軽微なのではと考えています。
決算発表から自社株買いまでの経緯(想像)
ここからは想像、妄想のストーリーです。
今回の発端は去る2Qの決算で利益を帳消しにするほど採用経費を使ったことにあります。利益予想を大幅過ぎるほど下回った結果、暴落のトリガーを引きました。
一方で、決算説明資料、社長説明動画を見る限り会社がこの数値に大きなマイナス影響を想定していたとは思えません。
説明は人員増に終始しており、この企業のビジネスモデルを考えれば人員増が将来の業績に与える影響は明確であり、人を採用するということが何を意味しているか分かるでしょ?という感じです。
ところが翌日はストップ安、その後もガンガン下げていき、あっという間に直近で付けた最高値から半値以下という状況になります。
経営としては、この事態はやばいということで自社株買いの施策をリリースしてきたように思います。
私自身、前回の決算内容が特段悪いと受け止めていないため、会社側が20年にオフィス移転などで赤字を出した際にここまで売られることもなかったので、今回も大暴落を招くような結果になると認識していなかったとしても経営が悪いとは特に思いません。
むしろ、このタイミングで自社株買いのリリースをしてくるあたり、株価は見ていて傍観はしなかったという点を評価しています。
(ただし今回の自社株買いで株価が反転するほど取り巻く環境は良くないとは思います。)
私の中では、株価が間違っているというより元々の株価が極めて要求水準の高い内容で付けられていたのだと整理しています。
実際、今回の採用増によって来期以降の業績をどう加速させるのかは楽しみでしかありません。
今後の投資方針
以前も書いていますが、ホールドします。
ただし、直近で多少の反発はあるでしょうが、これだけの大暴落を演じているので周辺環境が安定するまで本格的な上昇までに時間はかかると思います。
また、通期の予想を据え置いているので、それが下方修正されれば当然ですし、12月に発表予定の修正中計で大した数字を出してこない場合ももう一段売られることはあるものと思います。
業績や彼らのニーズ減退はリセッションというマクロの話では心配されるでしょうが、少なくとも事業環境にやられた結果の前回決算ではありません。プロジェクトベースの仕事は企業で増えており、そのPMOの需要は根強いと思います。
まずは通期の業績見通し、年末の修正中計が転換の節目になりそうです。
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