私の投資履歴書~インデックスを添えて~

モノクロさん家(チ)の運用記

全世界への長期投資で地味かつ着実に資産が形成される(予定)

企業の成長フェーズに応じた投資スタイル

投資スタイルは色々ありますが、企業の成長フェーズに合わせた投資が望ましいと考えます。

実際には、個人それぞれが志向している投資スタイルは限定されるため、各成長フェーズに合わせた投資をするという本来の順番ではなく、自分の投資スタイルに合った、あるいは適合している企業の成長フェーズがどこなのかを確認する作業にはなると思います。グロースをバリューのように、高配当株を成長株のように投資することは、どこかで歪が起こるのかもしれません。

 

企業の成長フェーズとそれぞれに合った投資スタイル

企業の成長フェーズと適合する投資スタイルをまとめると以下のようになると考えています。

誕生から衰退しきるまでの企業寿命は企業ごとに異なるのは当然であり、また各期間の長短もそれぞれ異なりますが、大きな考え方としてはこのような整理になるでしょう。

 

誕生期

特徴

創業間もない企業のフェーズです。

革新的な技術を保有していたり、新しいマーケットを狙って、今後ビジネスを拡大させるためのシーズ期間です。基本的にはプロマーケットに閉じていて、VCが資金供給者の主体になっていると思います。

一般人としてはSPAC上場銘柄などはこのフェーズの企業に分類できるのでは、と考えます。

 

適合する投資スタイル

キャピタルゲイン:◎

インカムゲイン:×

⇒SPAC銘柄、あるいは未成熟でのIPOへのハイリスクハイリターン投資。

 

狙うリターン

キャピタルゲインの極大化を狙います。目の覚めるような株価の伸びを一定期間で期待することになりますが、一方で鳴かず飛ばずで最悪の場合倒産も頻発するかもしれません。

銘柄分散しつつ、1/10で爆騰すればポートフォリオ全体が大きく黒字化するようなイメージが良いのかもしれません。

 

成長期

特徴

ビジネスが軌道に乗り、爆発的に成長するフェーズです。

革新的な技術がマネタイズされ売り上げにつながってきますが、EPSは赤字であることも多いと思います。特に序盤のフェーズはハイグロース、収益も盤石になってくるとグロースに分類されるかもしれません。

マーケットからの将来への期待感も高いことからPERは高く、決算で成長鈍化やビジネスの不調が見られると雪崩のように株価が下がります。

 

適合する投資スタイル

キャピタルゲイン:◎

インカムゲイン:×

⇒決算の結果を軸にしたハイグロース/グロース株投資

 

狙うリターン

EPSが赤字のことも多いため基本的に無配か、GAFAMのようにあっても低配当の場合がほとんどだと思います。その点でキャピタルゲインでリターンを狙っていくことになるでしょう。業績の伸長に伴う増配余地はあるように思いますが、ビジネスが伸びているため現金で株主に還元するより事業再投資した方が結果として株主還元につながると思われます。

しかしあくまで将来への期待感からファンダメンタルより株価は高くなりがちなため、期待を裏切る決算が出た場合に株価の下落が止まらなくなります。

誕生期のフェーズと同様に、ある程度分散された中で実際に将来を具現化していける企業がある、というイメージでの投資になりそうです。

 

成熟期

特徴

ビジネスが成熟し、マーケットで主要なプレイヤーとして地位を確立しているフェーズです。

ビジネスの安定度が増すとともに、過剰な将来成長への期待感も抑制されることからPERも落ち着いてきます。また決算においても多少のミスであればそこまで株価も下がらなくなります。将来見通しへの信頼感が高いフェーズと言えるでしょう。

一定ビジネスも成長していきますが、成長率が鈍化するために一発逆転のような上昇の仕方は期待しない方がいいかもしれません。着実な株価成長のイメージです。

 

適合する投資スタイル

キャピタルゲイン:△

インカムゲイン:◎

キャピタルゲインにも期待しつつ、配当によるリターンを狙う投資

 

狙うリターン

ビジネスの成長率は低めかもしれませんが、着実に毎年成長していくことで得られるキャピタルゲインを狙えるほか、現金還元としてのインカムゲインによるリターンを期待したいです。

安定したビジネスからは潤沢なキャッシュが毎年入ってくるフェーズなので、着実なキャピタルゲインインカムゲインという腰を据えた投資が合うかもしれません。

 

衰退期

特徴

ビジネスの成長が終わってくるフェーズです。

技術革新や時代の変化によりビジネスが伸び悩み、新興企業の追撃で業績が悪くなっていくようなイメージです。

変革が必要であり、そのまま行くとジリ貧の状況から抜け出せなくなります。

 

適合する投資スタイル

キャピタルゲイン:△

インカムゲイン:△

⇒割安/割高な株価の裁定からのキャピタルゲイン、刈り取りとしてのインカムゲイン投資

 

狙うリターン

ビジネスが伸びなくなっているため、長期的視点でガチホするようなフェーズではないように思われます。短期の値動きの中で、適正価格からの乖離分を取っていくような投資か、炎が燃え尽きるまでの刈り取りとして吸い尽くすようなインカムゲイン投資になるかもしれません。

企業が変革しない場合、減配や無配転落、インカムゲインを超過するほどの株価下落に見舞われ、最終的には倒産するか上場廃止になるかの未来が待っています。

 

自分がどのフェーズの企業に投資しているか

理想的にはすべてのフェーズに対応できる投資手腕を身に着けたいものですが、実際には自分に合った投資スタイルが先にあり、結果として投資している銘柄の成長フェーズがどれかに当てはまっている順番になると思います。

大事なのは、自分がどのフェーズの企業に投資しているのかという認識を改めて問うということではないでしょうか。

例えば、成熟期の企業に投資しているのに過剰にキャピタルゲインを要求する、誕生期や成長期の企業に投資しているのに配当金をもっと欲しいと要求する、こういうチグハグな思いは投資にストレスを抱えることにもつながります。

Yahoo!ファイナンス掲示板を見るとよく書き込まれていますが、グロース株なのに配当や株主優待でイチャモンをつけるというようなことですね。見当違いになりますので、まずは自分が何に投資をしているのか、その投資から得たいものは合っているのかは改めて考えてみるといいのかもしれません。

 

 

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