偶然見かけた”フィンテック”のベンチャー企業が、日本の金融教育のためにお金の勉強講座を用意していました。様々なお金の勉強を添削のような形でサポートしているようでしたが、スタンダードのコースで10数回のサポートがあり、お値段は40万円程度のようです。
40万円を投じて学ぶ金融リテラシー
40万円という価格設定に対してどうこう言うつもりはありません。ある程度個別に指導するとなれば、どんな分野の講座でもその位取られる相場観があります。(英会話とかもそうですよね。)たまたま見かけただけなので、詳しく掲載するようなことはしないのですが、個人的には果たして40万円分の価値を生み出せるのか、利用者自身の視点で疑義がありました。
40万円は絶対額として安くはない、むしろ高額であると思います。それだけの金額を払うのであれば、相応の成果は期待せざるを得ません。ただこの金融という分野でそれだけの付加価値を利用者であると仮定した時に自分自身が出せる自信がありません。
金融リテラシーというバズワード
「金融リテラシー」というキーワードは個人的にあまり好きではありません。というか”〇〇リテラシー”という使い方をする時に、見下した感があるため、他の分野でもあまり使いたくない単語ではあります。
日本は年収が増えない、を端緒としたお金の話から、投資への関心の高まり、金融リテラシーに関してもインフルエンサーの情報発信も手伝ってバズワード化しているように思います。金融リテラシーとは何なのでしょうか。正直な所、良くわかりません。
学校教育でも金融教育が始まる。良くわかりません。
別に反対することも全くないのですが、金融リテラシーというのはそんなに喧伝されるほど尊い知見なのでしょうか。金融リテラシーが指す先が、投資であり、インデックス投資であり、という事なら、そんなものは長い時間をかけて学ぶような話でもない気はします。
税金や保険やローン色々あるんだ、なのかもしれませんが。それでもそんなにもてはやすような事でしょうか。税金、保険、ローン。いずれにしてもそれなりに収入があって初めてインパクトがあるような話のように思います。金融リテラシーがあるからお金持ちになれるわけではないので、数あるリテラシーの中でも優先順位は劣後するような印象を持っています。
本を読むという古臭い方法
話は戻って40万円払ってその尊い金融リテラシーを学ぶ必要性はどこまであるでしょう。
対案としては、10万円使ってAmazonで本を買うのはどうでしょうか。
まずブログ、Twitter、記事、なんでもいいのでググっておすすめの金融本、投資本を探します。専門書や古典などお高いものでもせいぜい3,000円か4,000円だと思います。普通の投資本なら1,000円台でしょう。
仮に高尚な本で4,000円のものを買いまくっても25冊買えます。個人的に、この25冊で得られることは40万円払って講座を受けるのと同じかそれ以上である感覚があります。
そうすると10万円で済まないでしょうか。
結局のところ、教えて欲しい、という受け身の姿勢故に40万円払うことになっているように思えてなりません。
投資の世界は極端な話、ハーバードを首席で卒業するようなグローバルクラスの天才たちが鎬を削って、それでも勝てずに首が飛ぶ世界。そんな世界の中で、学校で教わってないから知らないという態度でいながら、あわよくば大金持ちに、という発想がどれだけ浮いているか分かるというものです。
年収を1,000万円にするより投資で勝ち続ける方が困難に思えてなりません。
自戒も込めて。初心者の頃だけに限りませんが、身分相応の謙虚さを忘れず参りたい所です。
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