「株式投資の夢潰える」といった感じの相場が続いており、これからの見通しも決して明るいものではありません。下落(暴落)局面は買い増しチャンス、今は現金が最良など180度異なる意見が散在しますが、何事も「今後のことは分からない」としか言えないと思います。未来が明かるかは運としか言えないかもしれません。
Amazon上場時に株式を買っていたら大金持ちに
ハッチさんの記事ですが、上場時のAmazon株に投資してホールドし続けた場合、今一体いくらになっていたのでしょうか。
そんなアマゾンの現在(9月8日時点)の株価は129.82ドルです。アマゾンの上場時点の株価は0.075ドルですから、100万円投資をしたとすれば現在17.3億円になった計算です。
1997年に100万円投資し、本記事中の2022年までホールドしているとなんと17億円になっているとのことです。素敵な未来が待っていたようですね。
この手の話を株式投資の根拠にしてはいけないと思う
広告も含めて、この「何年前に〇〇にいくら投資していたら〇億円、〇倍になっていました」という謳い文句は多用されます。事実として間違いないので何ら問題はありませんが、だから投資しようとか次の展開に話をつなげていくのはあまり好きではありません。
一番の理由は再現性が全くないから、です。
1997年当時、どれだけの素晴らしいストーリーを持ったIT銘柄が溢れていたか。その中で、ベゾス自身が自分で梱包して自分で配送センターに持ち込んで発送していたAmazonに、今の姿を想像させることができたか。未来が全く分からなかった当時のことに思いを馳せると、100万円をAmazon株に投じること、それを2022年までホールドし続けることが本当にできたか、なかなか自信が湧いては来ません。
ましてやAmazonの場合、利益らしい利益を上げるタイプの経営をしてきませんでした。配当もなく、普通の株以上に握力が試される銘柄ではないかと思います。
今、数多くある下げの止まらない宇宙銘柄のうち、どれか1つに100万円投じ、2050年までホールドし続けられるでしょうか。恐らく大半が倒産して、生き残る企業が今の銘柄群にあるのかも定かではありませんよね。
個人的にはこの手の話はストーリーの魅力付けでとどめておくべきで、だから投資しようとかにしない方が良いと思っています。
(なお、本記事のハッチさんは好きです。またAmazonは私も保有しています。故に単純な批判ではありません。)
夢は寝ている時に見ろ
夢は寝ている時にだけ見ろと。
夢をまるで確約された未来として語るのは違うし、矮小化すれば短期投資を長期投資のように語ったり、長期投資のつもりがすぐに売却したりとチグハグなことをしがちです。
信じて続けることは過酷な現実を前にして非常に困難が伴うものだと思います。私もそれと戦っている最中の未熟者ですが、口で言うほどどんな手法も簡単でも楽でもないのです。
最近、グロースでもバリューでも高配当でもレバナスでも、淡々と自分の進む道を静かに進んでいる方が一番素晴らしいと思うようになりました。情報発信という名のポジショントーク、アフィリエイトで築いた多額の資産額を投資手腕のように語るインフルエンサーは少なくとも投資を頑張りたい人にとって本質的にあまり役に立ちません。
どんな手法であっても、自分のスタイルがあって、着実に、あるいは実直に取り組んでいる方には尊敬の念しかありません。そして自分もそうなりたいと思っています。
各手法もその時々の投資環境によって、強い時も弱い時もあります。最終的な結果としてリターンや資産額に差は出るでしょう。それでも最終着地は誰にも分からない以上、自分が信じる道を進んで手に入れるものが自分にとっての限界であったということだろうと思います。
今見ているものは夢でしょうか。それともそれに向けた現実的な手段でしょうか。
見失わないようにしたいものです。
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