私の投資履歴書~インデックスを添えて~

モノクロさん家(チ)の運用記

全世界への長期投資で地味かつ着実に資産が形成される(予定)

株を担保に借りるという選択肢が視界に入ってきた

株を担保に借りるという選択肢が視界に入ってきた

借金してまで投資はしない、という線は、資産が増えるにつれて動きます。保有している株を担保にお金を借りる仕組みに関心が湧いてくるのは、投資の考え方が変わったからではなく、失敗したときに困る度合いのほうが変わったからです。手元の資金が小さかった頃は、借りるという選択肢がそもそも検討の対象に入っていませんでした。

関心が湧いてくる順番

証券担保ローンをどう使っていこうか、と考え始めたりはします。ただ、商品として眺めてみると、条件に魅力を感じにくいものもあります。大手の証券会社のほうが作り込まれているらしい、という話も聞きますが、そこを比べる手前で気になるのは、いつのまにか借りられる側に回っていたこと自体のほうです。

増やすためではない借り方

レバレッジで資産を増やしていく、という発想は当初から持っていませんでしたし、いまも持っていません。それでも戦術としては採り得るものがある気がするのは、ポートフォリオの組み立ての話としてです。少ない資金でも、レバレッジをかければ全体に対して効き目を出せる。増やすための道具というより、効かせるための道具に見えてきます。少額の投資にも意味はありますが、行き着く先では投資額の大きさそのものが強みになる。その大きさに届かない部分を借入で埋めるという発想は、理屈としては通ります。通ることと採ることは別なので、いまは眺めているだけです。

金利が低かった頃の勘定

住宅ローンも、借金と投資が同居している話です。金利が低かった時代には、ローンを抱えたまま年末調整で戻る分を吸収しつつ、資金を投資に回して資産も増やす、という選択肢が有効だったのだろうと思います。金利のある時代にそれがどうなっていくかは、これから見えてくる部分でしょう。ここで効いていたのは、借りる人の考え方よりも外側の条件のほうだったはずです。

困り方が変わっただけ

住宅価格もだいぶ上がっていて、それを買える層は当然います。気になるのは、夫婦のペアローンで無理をして買っている場合で、何かが起きたときに立て直す余地が小さくなりやすい。同じ額を借りていても、片方の収入が止まったときにどうなるかで、話はまるで変わります。借入が重いかどうかは借入の額だけでは決まらず、外れたときにどれだけ困るかで決まる。資産が増えて動いたのはこの部分で、投資の腕前や度胸が上がったわけではありません。借りられる状態で借りないことと、借りられないから借りないことは、外から見れば同じです。違うのは、選ばずにいるのを自分で選べているかどうかくらいなのかもしれません。

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昇給とはいくら取られているかを思い出す日

昇給とはいくら取られているかを思い出す日

昇給しました。それなりの結果でもあったので、素直にうれしくて、その晩には家族に報告しようとまで思っていました。ところが、昇給が反映された給与明細を開いて、並んだ数字を上から下まで眺めているうちに、報告する気がすっかり失せてしまいました。額面の欄はたしかに増えている。けれど、いちばん下の、実際に振り込まれる数字のほうは、期待していたほど動いていない。その代わりに、自分がどれだけ引かれているかだけが、やけにくっきりと目に残りました。昇給の明細は、いつのまにか、喜ぶための紙ではなくなっていたのです。

思い出させるための行事

昇給すれば税や社会保険料も一緒に増えることくらい、頭ではとっくに分かっています。それでも毎年、昇給前後の明細を並べるたびに思うのは、昇給というのは給料を上げるための行事というより、自分が毎月いくら取られているかを、一年に一度きっちり突きつけてくる行事なのではないか、ということです。額面が上がれば、そこにかかる負担も同じだけ上がる。上がった実感より先に、引かれる額の大きさのほうが、はっきりと目に飛び込んでくるのです。

報告する気が失せる

うれしい知らせは、できれば誰かに言いたいものです。今年もそのつもりで明細を開いたのに、天引きの列を目で追ううちに、なんだか言い出しづらくなってしまいました。「昇給したよ」と胸を張るには、その隣に「でもこれだけ引かれてるんだけどね」という但し書きが、どうしても付いてまわる。結局その晩は、何も言わずに明細をそっと閉じました。ごちそうを前にして、食べる前に伝票を差し出されたような気分です。

毎年の答え合わせ

改めて天引きの合計を眺めても、正直、あまりぴんときません。毎月それだけのものが、こちらが確認するより先に引かれていく。可笑しいのは、この金額を正面から意識するのが、決まって昇給のタイミングだということです。普段は見て見ぬふりをしているのに、額面が動いた年だけ、答え合わせのように、自分の負担額をまじまじと確認させられる。増えたのはうれしいのに、増えた分だけ、引かれている現実の輪郭がくっきりしていくのです。

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