サイバーエージェントがIT系の新卒初任給を42万円にしたとのこと。IT以外の職種も2割超の増額でかなり攻めています。
月額42万円以下の額面では新卒に年収で負ける
月額42万円、年換算504万円。これ以下の世間の年増社員は新卒以下の年収であるということです。衝撃ですね。
とはいうものの、サイバーエージェントに限らず新卒の段階で世間の平均年収を超える会社は結構存在します。コンサルとか投資銀行とかは有名どころですね。
そもそもサイバーエージェントや楽天は私が就活している時から初任給は他より圧倒的に高かった記憶があります。年俸制だったりするので、賞与分も12か月均等割りで乗っていたりすると額面通りだとミスリードにもなりますが、高いは高い。
サイバーエージェントの場合、平均年収が700万円程度らしいので、人事の裏側としては初任給が高い分、昇給カーブが緩やかで、入社後の昇給が抑制されている可能性はあると思います。(年功序列の場合は、逆に入社数年後に一気に立ち上がり始める)
それでも、グローバルで不足するIT系の人材ですから、これでも安いのかもしれません。少なくともGAFAMクラスでは太刀打ちできないでしょう。
給与の上がらない日本
参院選も通じて日本の給与の低さ、それを上げようという話題が盛り上がっています。他国と比べて上がっておらず、韓国にも負けるそうですが、そんなことでウジウジしていても仕方ありません。
実際のところ、そんな世間の話とは無関係に年収が上がっていく世界も存在しています。グローバルクラスで優秀な人材は勿論ですが、一般人でも業界×収益性×シェア×ポジションくらいの要素で年収が上がりやすいスポットが存在します。もちろん、日本全体がもっと給与の上がる傾向にあればそういった人たちももっと上がるのですが・・・。
人手不足と人件費の抑制
そもそも人手不足と言いながら人件費、採用時のオファー金額が上がっていかないというのもおかしな話です。人手不足ということは人材獲得競争が激化するはずですが、一向に獲得競争力の主軸である年収勝負にならない。根本的に歪んでいるように思います。
モノの調査によると、日本企業の社員は仕事や属する企業に不満を抱えている割合が他国より高いにもかかわらず、転職する気が他国よりも低いそうです。また企業も人的投資に後ろ向きで、お金もかけずといった感じで最悪な状況です。
もはや何のために人材が存在しているのか訳わからん状況ですね。
副業の前に真摯に考えろ
給与が上がらないから副業、という話がよくあります。
正直な所、地方在住の場合はたしかにそういう面があるかもしれません。転職しようにも場所が地方に限定されると、そもそも年収帯も限られるように思います。
一方で、大都市圏で働いていて転職の選択肢を排除し、昨日までと同じ仕事をしていながら給与が100万、200万上がっていかないと嘆くのはやりすぎなように思います。
社員が抱える不満の中には当然年収に由来するものもあるともいますが、それでも結局辞めない。文句は言いつつやるわけで、パフォーマンスも上がらないか、そもそもそういったモチベーションがトリガーにならないほどのルーティンワークなのかわかりませんが、企業も投資する動機がなく、生殺しのような感じでお互い中途半端に過ごしています。
儲からない会社は人材が流出し、高い年収を提示できる企業に人が集まるべきだと思います。それが人材獲得競争であり、そのための年収であると思うからです。
副業という飛び道具に頼るのではなく、今一度自分自身の本業を真摯にとらえる機会になるかもしれません。私も凡人なりに受け止め、身の処し方を考えていこうと思います。
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