買い物依存症と貯蓄依存症は根っこの所で同じ。全く対極のものですが、言われてみるとなるほどな、なんて思いました。
ひたすら金を貯めている(20代女性)
最近流行りの論破合戦ではない、大人な会話がゆったり続く良い動画がありました。
絵面が強い(笑)ですが、大人な会話で進む良いコンテンツでした。
ひたすら金を貯めているが、このまま貯めてどうするのか自分でも分からない20代女性のお悩みに答えています。
中村うさぎさんはかなりの浪費家とのことで、若い頃はブランド物を買い漁り、ホストに通い、金を使うだけ使った結果、体調も崩した今は破産まっしぐら、なんて笑い話をしていましたが、今の投資界隈で流行りの倹約家ムーブとは真逆であり、彼女の生きて来た時代などを振り返ると結構奥深くて気付きの多い話です。
その中で、買い物依存症だった自分と蓄財に励む女性は根元の所で同じではないかという話をしてくれます。自分は散在することで人生の充足感を得ようとしたが、彼女は蓄財によって充足感を感じている。なるほどね~、なんていう話です。
資産形成依存症
FIREも一般的な言葉になりまして、新卒から早々にFIREを目指して生活するような若者も多くは無いですが、そう珍しいというか変人とも言い切れない時代になっている気がします。
若くして数千万円を倹約によって積み上げる猛者もたくさん目にしますが、改めて思うと蓄財も一種の依存症であるとの捉え方には納得してしまいます。私もそんな一人ではあるでしょう。
〇万円貯まると人生変わる系の動画はたくさんありますが、たぶん多くの経験者は「変わらない」と思っていると思います。生活水準が変わるわけでもなく、支出が増える訳でもなく、今も昔も同じ生活をしている訳ですし、増える資産をタンスに抱えている訳でもないので、パソコンやスマホの画面上の数字が増えること以上の変化を感じることはできないからです。これがフロー所得が太くて贅沢な生活ができる人と、細いフロー所得で太いストックを作る人の違いだと思います。前者は目に見えて人生が変わったことを体感できるでしょう。
結局、浪費は金を使う事によって充足感を得ているし、蓄財は金を使わないことによって充足感を得ています。共に単なる依存症と言われればその通りなのでしょう。他人から見れば地獄の倹約も、本人がそれを苦と思わないのはそれこそが充足感に繋がっている一つのプロセスだからに他なりません。
価値観の違いに触れること
中村うさぎさんはバブルを生きていたと思うし、何より職業柄まさにプロフェッショナルで、安定とは対極の世界で生きている人だと思います。芸能人、スポーツ選手、なんでも本当の意味でプロフェッショナルな人たちの生き様というのは、サラリーマンにはしっくりこないことも当たり前だと思うのです。
それでも全く違う価値観の人と触れ合うと学びというか気付きは多いものです。
しかし今のコンテンツは相手を論破し、反対意見はボコボコにし、相手を許容・受容しないものが多すぎます。今回の動画は全く対極の価値観を持つ人が、そういう人もいるよね、と受容し、論破するでもなく根っこは同じだよねと大らかに着地させる点で非常に心地が良いものでした。
勝ち組、負け組という単語も死語になったかと思いきや、今は白黒はっきりさせること、相手に勝つこと、負かせること、そんなことがむしろ尊ばれ、褒められ、もてはやされるように思います。もっと穏やかに生きて行きたいものです。
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