「¥1,000:zoomはこのままホールドで大丈夫でしょうか?」
「前回の決算は良かった。良いと思います。」
誰とは言いませんが、こんなやり取りに夢中になっていた時がありました。そこで得た情報から、その銘柄を買って爆(含み)益になったり、爆損(切り)になったりしていたのが去年から今年初めでした。
具体的な銘柄を聞きたい欲求
具体的な銘柄の情報を欲しくてたまりませんでした。
マクロからミクロの情報に基づいてホットな銘柄、今後の展開につながりそうな銘柄を追っていき、やれ上がった、こっちはもっと上がった、という如何にも株式投資らしいトレードに熱中していたなと思います。
具体的に何を買ったらいいのか、銘柄を教えてくれ。
この銘柄はいつ買ったらいいのか、まだ持っていて大丈夫なのか。業界ではなくこの銘柄について答えてくれ。
そんな感じでした。(投げ銭したことはないですが。)
大丈夫と言われたい病に罹患
単純に大丈夫と言われたかったんでしょうね。
この銘柄はまだ伸びるから大丈夫だよ。
この銘柄は踏ん張りどころだけど反転するから大丈夫だよ。
自分の安心感のために、とにかく大丈夫だと言われることを求めていたんでしょう。
突き詰めると、結局なぜその銘柄がホットなのか全然わかっていないからです。もっと言えば何の事業をしているのかすら朧げにしかわからない。中途半端にチャートを読む感覚で、結局何の株かもわからんが、儲かると言われてるから俄かの知識で買ってみる。でもなんで今、この株を買うのか分かってないので、売り時も分からない。
だから聞く。
●●はこのままホールドで大丈夫でしょうか。
きっと言ってくれるだろう。
OKです。
と。
サイレント撤退という罠
推奨されてた銘柄や業種だったはず。それでも翌週には「私は降りました。」となることもあります。
腹が立ったとか怒りとかは全然ありません。元々熱狂してただけで、大して知りもせず投資していたことを分かりながらやっていたからです。
ふと「そういうものだよな。」と思っただけです。
聞いていた側が勝手に買っただけのこと。別に推奨する方が悪いなんて思いません。信じるか信じないかはあなた次第ですからね。
投げ銭に限らず、アフィリエイトも含めて、投資界隈のお金の稼ぎ方を考えれば、しれっと「もうやってませんけど。」となるのは普通だよねー、と思いました。
自分で考えること
自分で考えて投資しろ、とはどこでも言われることです。その度に、あなたの言うとおりにやったのに損失が出たと怒る人がたくさんいます。
リターンを得るために「自己責任でやりましょう」という話も分かります。
でも本質的には、「自分で考えること」こそが投資の醍醐味ではないかとも、最近は思えてきました。自分好みの銘柄を見つける。自分の中で勝手にストーリーを考えてみる。外れることが多いですし、きっと考えたことは誰かの受け売りなのかもしれません。
それでも、誰かがこれは良いと言った、という理由”だけ”で買う事はなくなります。本当にそうなのかな?って考えるだけでも一歩踏み出せていると思うし、何より自分が好きな銘柄ってやっぱり価値観も反映されるものです。
例えばJT。
高配当株投資家の人なら真っ先に切る銘柄ではないでしょう。大抵投資されていたり、その候補のリストには多くの場合あるでしょう。非常に魅力的な銘柄だからです。
一方、ハイグロース株投資家なら眼中にも入りません。業績推移を見ただけで吐き気がするし、今後の展開も魅力的なストーリーが描けないからです。
でもこれも含めて価値観だと思うようになりました。
高配当株投資家なら「その銘柄は良いですね」と言うだろうし、グロース株投資家なら「ふざけてますか?」と言うでしょう。でも同じ銘柄を見ています。
そんなことを考えながら、特に盛り上がらない株式市場をよそ目に、一歩一歩洗練していきたいなと考える今日この頃です。
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