僕はそれが入金力だと思う。
入金力という大きい武器
今回色々ありまして転職をしました。これまで年収の上がる転職しかしてこなかったのですが、今回は相当程度の年収減で転職となり家計的には少し気が重い感じになっています。
今回の決断に至る背景は色々あるのですが、とりあえず目の前の年収減が与えるインパクトを計算したりしていました。何をもって生活水準と言うかはありますが、一旦日々の生活は現状が維持できますが、旅行などのお楽しみと資産運用に関しては大きいインパクトが及びそうです。特に資産運用はこれまでの巡航速度から減速し、しばらくは歯痒い期間が続くだろうと想定しています。
生活水準を下げるのは難しいことだとよく言われます。今まさに身をもって体感している所です。我が家の場合は家や食費といった観点では影響が無いようにするのですが、それでも資産運用面での減速は個人的には少し心に刺さるものがあります。一度入金ペースを上げると、それを下回る状況となる場合に心理的なダメージがあるものだなと思います。
見方を変えると、去年あたりに調子が悪い時はあったものの、長く見ると相場の良い時期が続いてきました。インデックスでも資産は満足できる程度のスピードで増えてきていると言えますが、それでも今の資産状況から見れば投資結果よりも入金の及ぼす影響の方が大きいと改めて思います。資産の増加は入金によって支えられ、実行されてきたと言っても過言ではないのです。インデックスは入金力が大事と言われることがありますが、個別株でも比較的短期間でキャピタルゲインを抜いていくようなことができなければ、結果としては資産規模が大きい程有利であるという点では変わらないように思います。結局、凡人の投資において重要なのはリターンよりも入金する力なのかもしれません。
r>gは凡人に無関係
投資の有用性を語るためによく引用されるようになったのがピケティ兄さんの式な訳ですが、正直私のような凡人にとってはあまり関係のない式なのかもしれないと思うわけです。勿論大きな枠組みの話としては実際に有用であり、だからこそ私も資本主義のルールに則ってお金を増やそうとしているわけですが、あくまで個人の資金という面ではそこまで心に刺さる公式でもありません。
年間100万円の現金を稼ごうと思った時、私たちにとってより簡単なのは労働の方であり、投資に類する収益ではないことは明らかだと思います。年収次第ですが、かかっても半年あれば非常に多くの人が達成するんじゃないかと思います。
一方、投資で稼ごうと思うと配当利回り5%でも2,000万円の資産が必要であり、課税分を考えるともう少し必要になります。当然相場が悪ければトータルで減ることもあるので、そういうリスクも負う事になります。
一般的にリターンは率で見るわけですし、私自身も見ている訳ですが、10万円で買った株が10倍株に化けたとしても100万円にしかなりません。率にして1,000%になるわけですが、方や1億円の資金があれば1%のリターンで100万円を手に入れられます。資金規模が持つ”実額”のインパクトが即ちピケティ兄さんの式で表される攻撃力なんだと思うわけです。
いずれにしても、私自身は個人投資家であって投資を生業に稼いでいるわけではないし、たぶん今後も自分の人生に必要な資金をマーケットの中で運用し手に入れていく以上ではないだろうと思います。その意味でも私たちにとって重要なのは率としてのリターンではなく実額でのリターンであり、実額でのリターンは資産規模が大きい程ハードルが小さくなるということではあります。
翻って、個人投資家が自分の人生において必要な資金確保をする中では、r>gという高率の話よりは、ただ単にどれだけ現金を投入できるかという泥臭い道のりになっていくのだろうと思うのです。
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