TSMCへの投資
バークシャーが台湾の半導体受託製造企業であるTSMCへ結構な新規投資をしたようです。
バフェットに半導体のイメージが全くなかったので多少驚きましたが、買いのタイミングというか半導体熱が冷めた今になって拾ってくる感じがバークシャーらしさを感じさせます。
元来、「自分の分からないものには投資しない」という教訓が有名ですから、半導体を勉強されたのかわかりませんけど、御年92歳で半導体に進出するとは素直にやっぱり勉強しているんだなと感動しました。私などは理解していないし理解するモチベもないということでさっさと切り捨てたので恥ずかしい限りです。
思う事
そもそもバークシャーのトップ保有銘柄はappleで有名ですが、テクノロジー系にも投資してきているのが傾向としてあるのでしょうか。正直な所バフェットフリークではないので詳しく追っておらず、詳細は知らないのですが、一般的な印象からすると高齢になってもなおテクノロジーを勉強されたのだとすると驚嘆ではあります。
ただ既に周知の事実なのかもしれないのか分かりませんけど、ノータッチでは当然ないものの年齢を考えると、今のバークシャーの投資判断としてどこまでバフェットが関知しているのかよく分からないなと地味に思っております。Amazonも少ないとはいえ保有していたりしますしね。
まぁしかし石油株然りで依然としてその動向は注目を集めるというか。本当に偉大な投資家なのだと改めて感じさせていただくことが多くなりました。
少し哲学的ですが。
”保有期間は永久”もまたバフェット語録ですが、年齢を考えるといよいよ保有期間よりご自身の期間が迫っていることでしょう。当然企業として保有しているものですから、投資自体は今後も可能な限り続けられていくのだと思いますが、一個人としての保有期間はイコール寿命なんだという事を改めて気づかされます。
個人投資家としては考えさせられるものがあるなと思いました。
稀に子孫代々残していくような形で資産運用を目指されている方も目にしますが、恐らく大多数は自分の世代で使い切りか、もしくは子供への多少の相続ですべて清算されるような形だと思います。一般的なサラリーマンで子孫代々残していくような財産を拵えるには、自分より後の世代のために自分が人柱になるような人生を送るしかないので、あまり現実的でもないでしょう。(あまりに自己犠牲が過ぎる...)
ケインズは「長期的には、我々は皆死んでしまう」と書きましたけど、結局は永久保有だ何だと言いつつ、いつかは使うために現金化する、要は売却する必要があるという事ですね。もしくは企業が寿命を迎えて株の価値がなくなるか、いずれにしても”終わり”を迎えるということです。株券や債券では米が買えないし家賃も払えませんからね。
個人的に”永久保有”という考えがしっくり来ないのであまりどうこう言わないのですが、人生には終わりがあり、何のために資産を拵えるかという本質的な所を考えてみたいな、なんて思いました。
投資は数字を増やすゲームだと思っているのですが、それでもその数字が裏側ではイコール現金であるので、ゲームはゲームでありつつ、テレビゲームをやるのとは違うよね、ということは思います。
「長期的には、我々は皆死んでしまう」
これは私が少しだけ好きな言葉です。長期的には、という枕詞に逃げやすいことをしれっと刺してくれるように思うからです。
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