私の投資履歴書~インデックスを添えて~

モノクロさん家(チ)の運用記

全世界への長期投資で地味かつ着実に資産が形成される(予定)

配当金至上主義へのアンチテーゼ

ふと目にした記事に自社株買いより配当金、減配は経営者失格などと書いており、これは言い過ぎのように思われました。

 

〇〇至上主義の限界

私は目にした記事を「配当金至上主義」だと感じましたが、配当金だけではなく何でも至上主義的な主張は良くあるものです。しかし〇〇至上主義の限界は意外と伸びしろがなく、見方それ自体が偏っているためにデメリットに関して盲目的になりがちです。

私もインデックス投資に関しては至上主義的かもしれませんし、目にした記事とは反対にキャピタルゲインについては至上主義的かもしれません。しかし、なるべく私自身は”至上主義”ではなく”志向”でありたいと望んでいます。要は偏った見方で絶対解がこれだけだ、という思い込みに近い主義主張は避けたいと思っています。

 

前提ありきの論理展開

2024年の新NISA導入もあって、今後より一層インカム型の投資が盛り上がると考えています。配当金を筆頭に”不労所得”が放つ魅力は初心者にこそ刺さりやすいと思うからです。

 

shiawase-investor.hateblo.jp

しかし今回の記事もそうですが、まず前提として配当が良いという結論ありきで論理展開される内容はあまり学びがありません。必要なのは結論を導くための検討プロセスであり、メリットだけを押し並べた宣伝記事ではないからです。

仕事でも同様ですが、メリットとデメリットをフラットに並べて比較できない人というのは結構いるものでして、まず前提として落としたいものに対して、デメリットを上げ連ねて誘導したり、メリットだけを喧伝するという安易な手段を使ってくることも決して少なくありません。最低限メリット/デメリットを並べながら、その内容で誘導するくらいはして欲しいものですが、なかなか手間もかかるので大胆にどちらかしか述べないという恐ろしい手段を使ってくるわけです。初心者向けと銘打っておきながら結構えげつないことをしてくるものは数多くあります。

 

物事の二面性

基本的に物事には二面性があります。メリットだけ、デメリットだけ、というのは極論でなければそんなに出てくるものではないですし、仮に出てきても特殊環境下で適応されるなどの特殊性があるように思われます。

今回、配当が自社株買いより継続性があるため優れており、減配するような経営者は経営者失格だと断じていました。

しかし物事捉え方によっては逆も言えるのであり、配当継続はバカな経営者でも前例踏襲で判断ができ、減配すべき経営環境でそれを英断することは優秀な経営者であるともいえるという事です。

ましてや企業の成長フェーズによっても株主還元方法は変わるのであり、成長期にある企業であれば、買収等にも使える手元資金を外部に吐き出すことが常に正しいとは言えないことも当然あります。逆に事業の成長余地が全くない企業が社内に金をプールするだけであれば無意味なので、現金を吐き出せと訴えることもこれまた正なり、ということです。

配当を有難がらない人間は個人投資家に非ず、のような感じがありますが、常に配当出せ出せしか訴えない投資家は企業の寿命を縮める張本人かもしれませんよ、という側面があるという事です。

バフェットも自身が経営するバークシャーでは無配を貫いています。配当を出さない、増配をしないということを突くのであれば、バフェットも投資に回さず現金配当せよ、という事になりますが、そんなことは無いでしょう。いずれにしても物事には二面性があり、投資=配当でもなければ配当=リターン、配当=良いものでもないわけです。冷静かつフラットに横並びして物事を検討する姿勢が大事だと思います。

 

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