私の投資履歴書~インデックスを添えて~

モノクロさん家(チ)の運用記

全世界への長期投資で地味かつ着実に資産が形成される(予定)

牙城が崩れる?eMAXIS Slimの理念は信条か建前か

インデックス投信のトップをひた走るeMAXISですが、新NISAを控えてその理念が信条なのか建前なのかが試されます。

 

野村が信託報酬を半減した新商品

www.nikkei.com

野村アセットが信託報酬を半減させたオルカンをリリースするそうです。eMAXISを運用する三菱UFJ国際投信は追従を逡巡しているとのこと。新NISAを控えてのインデックス投信争いが熾烈になりそうです。

単純に信託報酬の戦いというより、野村の場合はこれをフックに他の商品の売り込みに繋げることで収益を稼ぐ話には見えます。単品では赤字でも他の部門と総合して黒字にするような戦略でしょう。いずれにしてもインデックス投信のみを見れば、eMAXIS側としては困った話になります。

以前似たような話があったものの、コストの取り扱いで見た目上の信託報酬を低くしただけとの話でeMAXISは追従しませんでした。これはその通りかなと思います。しかし今回はそういうトリックもないようで、野村がインデックス投信を戦術の一つとして赤字上等の格好で投入してくる形になりました。

eMAXIS側としては単純に追従すれば信託報酬、要は収入が半減することになるので逡巡しているようです。まぁよくも本音ベースで語りやがったな、という感じですが、通常のファンドと異なり運用の巧拙の概念が基本的には無いインデックス商品で価格競争は避けて通れません。業界最安を謳っている理念が本物なのかどうか試されそうです。

 

三菱UFJ国際投信の本気度が試される

私はインデックス投資eMAXIS Slimで固めており、その意味ではヘビーユーザーなのですが、個人的には運用する側の三菱UFJ国際投信には特に思い入れがありません。

 

shiawase-investor.hateblo.jp

以前書いていましたが、インデックス商品を続けるうえで、本当にやりきることできるの?という漠然とした不安は薄くではありますがずっと抱えています。バンガードとの明確な違いがこれであり、価格競争に耐えられなくなったら手のひら返しするんじゃないの?と思うわけです。

昔から投資されているからはグロソブという鬼畜商品をご存じかと思いますが、今やタコ足って良くないと伝説のように語られる根源がこの商品にあるように思います。そして何を隠そうこの運用会社が三菱UFJ国際なのです。

結局、バンガードはインデックス投資のために存在するような会社でDNAそのものにインデックス投資の信条が刻まれており、低コストのインデックス投資を自ら主導してきた以上、”低コスト”で負けるわけにはいかないという存在価値そのものがこの価格競争にあるわけです。一方、三菱UFJ国際にそういう確たる信条が刻まれているかというとそれには正直疑問符が付くわけです。

 

今後

今やETFでのインデックス投資が主流になる中で、投資信託型のインデックス投資に拘っているのも時代遅れな感があります。しかし投資効率を高める観点から新NISAでも投資信託主体でやりたい私としては、信託報酬競争でコロコロ商品が浮き沈みされては困るのが本音です。できればeMAXISをずっと買ってずっと保有したいのであり、そのコストが最も低いという状況が続くことを望んでいます。

目先の投資ではあまり大きな問題ではないものの、長期的な視点に立つと運用会社の安心度合いという根源的な所でバンガードの方が圧倒的に有利であり、こういうそもそも論のような根源的な所で若干の不安を抱えているのも嫌な感じはあるわけです。

銀行のグループですし、内部的には出向や転籍もあるでしょうから組織体制的にも根っからインデックス投資という訳にもいかないと現実的な話もあります。ただ現状これに変わる投資信託を見出すことが出来ません。

既にかなりの低コストな時代となりましたから、ここからの信託報酬競争が過去10年の競争と比べて運用上のインパクトが大きいとは思いませんが、さすがに半減と言われてしまうとそちらの方が良いなとは思います。実際買うかは別として。

少なくとも儲けが減るから信託報酬下げられませんという理解はしますがだったらその理念は何だったんだという稚拙な話に負けて欲しくはありません。三菱UFJ国際投信はその理念が信条なのか建前なのかを遅かれ早かれ問われますし、問われ続けることになろうかと思います。

 

↓ポチっと応援よろしくお願いします↓

にほんブログ村 株ブログへ