新NISAの開始によって、初心者向けも含めて投資関連のコンテンツがたくさん生まれているようです。オルカンにするか、S&P500にするか、そしてオルカンに投資するな、S&P500に投資するな、と言い方は色々あれど営業文句もたくさん溢れているように思います。
オルカンには投資するな
新NISAの開始によって、初月から多額の資金が海外に向かったことが報じられており、インデックス投資をするにあたってはオルカンかS&P500かと去年から再びの盛り上がりを見せているようです。
最近オルカンには投資するな、投資しないといったコンテンツが目に付くことがあり、もう中身は見ませんが粗方言わんとすることは分かっています。分散されてない、みたいなのが良くある話です。あとは要らない国も混ざっているとか、アメリカ以外リターンが優れないから無駄、とか。もう結構前から言われていることが毎回盛り上がる度に言われているだけです。
そういう情報でやっぱりS&P500が良いんじゃないか、とか、はたまた個別株なんじゃないかと悩むのが投資し始めの頃で、投資の巧者が何を目的に自分の感想レベルの話を垂れ流すのか分かりませんが、あまり左右されず覚悟を決めたり、諦めたりすることで決定し、一歩を踏み出していただきたいと個人的には思います。特に何かを諦めることは決断にとって有効です。
大原則はレーサーはF1カーに、素人は乗用車に
中身を拝見していませんが、今や有名な投資家さんがオルカンには投資すんなという事でコンテンツができておりました。まず大前提として、個別株で稼げる人はインデックスなんかに投資する必要性がありません。バフェットを始め、世界でも有数の投資家がインデックス投資に全資産突っ込む理由なんかどこにも無いからです。バフェットは言い過ぎにしても、日本株だろうが外国株だろうが、個別株で1億10億100億と資産を作れてきたような人が、インデックスじゃリターンが足りないとか、オルカンじゃリターン足りないとか、当たり前だと思うのです。
ある種プロのレーサーはレーシングカーに乗って爆走すれば良いのであり、ド素人の運転手がレーシングカーで爆走したらその内死んでしまいます。何もスキルのあるレーサーが乗用車でゆるゆる走らなくったっていいのであり、レーシングカーでは死んでしまう素人だからこそインデックスみたいなもんでとりあえず紆余曲折は受け止めつつ前に進む選択をしているに過ぎません。
私見
冒頭のいくつかの問いかけに私なりに答えてみます。
過半はアメリカ株なので分散されていない
まずは「分散」の定義からです。アセットの分散、地域の分散、銘柄の分散などなど、分散には色々あるのであってそれを明確にしないと話が進みません。
アメリカが過半ということで地域分散になると思いますが、アメリカが過半を占めるのは”時価総額加重平均”という仕組みの結果であり、仮に日本などほかの地域の比率を上げて保有すると”オーバーウエイト”することになります。
それが良いとか悪いではなく、その過程ではどこの国が有望かという投資判断が介されます。結局指数を用いたアクティブ運用みたいになるので私はやらないというそれだけです。今後インドが伸びるとか日本は終わりとか中国は衰退するとか、それら全体に対して仮説建てして投資する気がそもそもありません。入り口時点で指数でほったらかしたいというニーズなので、私の場合は特にこの点ネックになりません。
S&P500よりリターンが足りない
とりあえずここ最近は、ということになります。切り取る時期によって変わるので、米国株を極大化することも、日本株を極大化することもできるものだと思います。(もちろん米国株のパフォーマンスは私も感動しており、現に投資しています。)
これに付随してアメリカには世界の天才が集まるんだとか、米国企業がグローバルでビジネスをする以上、新興国の成長もS&P500が取り込むんだ、とか定性的なこともよく言われます。それも理解します。
ただどこまで行っても”今までは”の注意書きであることには変わりません。確実な未来はありません。日本が一番調子よかった時、アメリカを打ち負かすほどの強さがあったんじゃないですか。アメリカも日本を見習えと言われたりしていた時代です。
私の場合、この何が起こるか分からないという点をそれなりに見ているという事です。ここでもアメリカが今後も最強であり続けるだろう、という予見に従って投資していない(個人的な希望ではそうです。)ので、過去のリターンがS&P500に劣っていることも受け止めた上で投資しています。10年、20年後、S&P500より資産が増えなくても仕方ないね、という反省で終わりです。そういう結果も受け入れます。
要らない国が混ざっている
これも”今は”に過ぎません。この先どの国が伸びて重要な国になるかは分かりません。上述同様に未来の予見に立って投資することが必要ではないので、この点私はネックではありません。
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